染織作家 佐藤竜子
◆制作過程のご紹介
染め上げたばかりの糸かせ。(写真右▶)
バラやさくらなど身近な草花を材料に、
一つの素材からあらゆるバリエーションの色を生み出す
その透明感のある色は、上品で穏やかそのもの
工房の周りには季節の草木がたくさん。
作業の合間に目を休ませながら作品のイメージを膨らませる。
触れて気持ちよく、
自然な自分になれる着物を着たいと始めた染織は
作れば作るほど奥深いことに気付かされる。
染めて織って、また糸の種類を変えたりと様々な試行錯誤を繰り返しながら、自分の追い求める一枚を作り上げていく。
その丁寧な作業で出来るのは一年に10反ほど。
その一つ一つを自然からの贈り物として身につける人を思い描きながら、また織り続けています。
滋賀の山里にある工房にて、草木を採り、染め、織る。
とても優しい気持ちになる織りものを織る作り手。
自然に囲まれた工房には、
宝物のようにしまわれた様々な絹糸がたくさん、
次の出番を待つかのように揃えられている。
ゆっくりと、糸と会話するように織り上げられる作品は、
主張しすぎることなく、
やさしく身につける人に寄り添ってくれる。